THE LAST WORD (LP) - THE JAZZ COURIERS
THE LAST WORD (LP) - THE JAZZ COURIERS
THE LAST WORD (アナログ盤)
ジャズ・クーリアーズ
Release Date : 10/31/2007
Product Number : TAP26
Recording : 1959
Format : LP 12inch
Note : TEMPO原盤(イギリス)/ mono / 重量盤
イギリスの名門ジャズレーベル、「TEMPO」が復活。ハード・バップの真髄、ここにあり。イギリスのモダン・ジャズ界を席巻し続けた二人によるテナー・サックス・バトルが今蘇る!
*本作品ライナーより抜粋*
A-4『Autumn Leaves』は本LP最大のベストトラックである。イントロのバースからではこの曲が何であるか連想できないほど見事なアレンジだ。テーマのメロディはRonnieが豪快にブロウし、サビの4バースのみをTubbyのヴィブラフォンが奏で、ソロに突入していく。最大の聴き所は、このグループの真骨頂であるTenorバトルだ。ピアノソロのあと二人のバトルがめまぐるしい速さで展開する。8バース、4バース、そして2バースと、最後には風になる。何度、針を落としても飽くことのない、お互いのテクニックに裏打ちされた高水準のバージョンだ。B-1『Too Close for Comfort』、ここでも二人のソロは衰えを知らず、その怒涛のソロは圧巻である。特にドラムスのPhil Seamenが良い。そのダイナミックさと堅実さは賞賛にあたいするものだ。ブレーキーを彷彿させるブリッジのタイミングが心地よい。B-2『Yesterdays』ではRonnieの切れが素晴らしく、そのTenorからの音も、迷いなく、溌剌としたものとなって襲い掛かってくる。ここでのTubbyはフルートに持ち替え心のこもった暖かいソロを展開する。注目はピアノのTerry Shannon。控えながらも最上の、けっして多くを語ろうとしない真摯なソロだ。右手のシングルトーンが深く心の臓を刺激する。彼のソロはこのバージョンがベストである。胸に染み入るその音色、誰もが覚醒されてしまう。そしてラストを飾るナンバー、B-3『Love Walked In』はこのグループの集大成ともとれる、王道ハードバップだ。
さて、全曲、鑑賞して、これらの選曲を紐解いていくと、このグループの結成からの軌跡と受け止めることが出来るのではないか?この曲名が示唆する構成とコンセプトはTubbyとRonnieの関係を象徴するものとして投影されている。当時の英国を代表する二人のテナーマンの共演、そこには確かな足跡が刻まれている。しかし、その後は……。そんなメッセージがこのLPには籠められているのである。今回、高額の値段で取引されているオリジナル盤が、完全に近い形で復刻されたことは喜ばしい限りであり、今後のTEMPOの復刻にも拍車がかかる。これを機にサワノのTEMPO復刻がシリーズ化する様だが、次回の発売が待ち遠しくてしかたがない。
FEATURED ARTISTS
Tubby Hayes : tenor sax, vibes, flute
Terry Shannon : piano
Kenny Napper : bass
Phil Seamen : drums
TRACKLIST