SOMETHING TO LIVE FOR - ANDRE VILLEGER QUARTET
SOMETHING TO LIVE FOR - ANDRE VILLEGER QUARTET
SOMETHING TO LIVE FOR
アンドレ・ヴィレジェ・カルテット
Release Date : 09/09/2005
Product Number : AS050
Recording : 1984
Format : CD
フレンチジャズの面目躍如。ハイ・ブロウなワンホーン・テナー作品の登場!ありそうでなかったサックスの理想形をお届けします。「頬をやさしく撫でてくれるような」包容力とジャズメンの気品漂う渋さをご堪能下さい。
アンリ・サルバドールのバックバンドのバンマス的な存在として来日も果たしているフランスの隠れた名テナー、アンドレ・ヴィレジェ。イラストのオリジナル・ジャケットは可愛らしく、しかも現在に至るまでフランスジャズ界でミッシェル・ポルタルらと同等の評価を得ているパトリス・カラチニのレーベルから発売されたこの作品は、当時、日本への入荷も少なく、人知れず聴かれてきた。今回、CD化に際し本人との交渉の過程で、時間の関係でLP未収録だったチューンも追加され、LP所持者にとっても嬉しいCD化となった。
また、ピアノ・ファンにとって嬉しいのは、エルヴェ・セランの参加で、ここでもヴァイタリティに富むヴィレジェのソロのあとで、ファンキーフィーリングたっぷりの“らしくない!”ソロで沸かせてくれる。レスター、ズートをお好みのファン、さらに欧州独特のハイセンスな演奏を待っていたファンにはこの上ない贈り物となった。深く心に沁み込むヴィレジェの音色は、バルネ・ウィランの気高さとも違う、スタン・ゲッツの優雅さとも違う、独特の「格」を感じさせる。長尺のTr.2や8分に及ぶTr.10で見せる上品な味わいは、名手の多い欧州にあってもセンスにおけるトップクラスぶりを証明する。バラード・プレイはTr.4と6。あまりにも有名なこの曲をヴィレジェは、セランの軽やかなピアノをバックに、ミディアム、スロウで吹いてくれる。
格と品、フランス料理やワインにとっても需要な要素を持ったヴィレジェ。フレンチジャズの面目躍如のハイ・ブロウなワンホーン・テナー作品の登場だ。
Text by 瀧口 譲司
FEATURED ARTISTSAndré Villéger : tenor sax
Hervé Sellin : piano
Pierre-yves Sorin : bass
Richard Portier : drums
TRACKLIST