SO IN LOVE - ROBERT LAKATOS TRIO

SO IN LOVE - ROBERT LAKATOS TRIO

Atelier Sawano

  • ¥2,571




SO IN LOVE

ロバート・ラカトシュ・トリオ


Release Date : 07/01/2005
Product Number : AS048
Recording : 2004
Format : CD

東欧発、鈍色の抒情。確かな素養に支えられた高い音楽性と細やかな表現力。ハンガリーの新星はあなたをたおやかな時間へと誘う。ドライヴ感や華麗さではなく、細やかに選び取られた音の連なりにしっとりとした抒情が湛えられている。

春、桜が満開になるといつもふたつのことに気がつく。この国にはこれほど沢山の桜があるのだ、ということと、桜にはこれほどの種類があるのだ、ということに。桜の花は同じように咲くけれど、色合い、大きさ、形が実に様々だ。

今回、Robert Lakatosというハンガリー人のピアニストを初体験して考えたことはそれに似ている気がする。サワノが紹介してきたピアニストのバイオグラフィーを見ると、その出身国こそ違え、クラシックの素養を基礎に高い音楽性を備えていることは殆どに共通している。実際出てくる音がどこか清潔さを伴った心地よさを感じさせる点も似ている。

しかし、当然ながらそこにそれぞれの個性がくっきりと見てとれるのだ。こちらの桜は大ぶりな花で派手、こちらは清楚な感じ、こちらは葉との対照が鮮やか……美しさはひとつではない。美濃は根尾谷に薄墨桜という有名な古代桜がある。見上げるほどの巨木だが、ひとつひとつの花は小さく、その色はほとんど薄い灰色をしている。それが何千、何万と古びた枝を飾る姿は他では見られない静かな美を感じさせるものだ。

Lakatosのピアノを例えるならそんな風情かもしれない。ドライヴ感や華麗さではなく、細やかに選び取られた音の連なりにしっとりとした抒情が湛えられている。選曲は歌物スタンダードを中心にクラシカルなものからポップな風味までどれも親しみやすい。バックのリズムもサポート一徹。浮かび上がる音楽はつつましくも深い味わいがある。いくつもある桜の、けれど、ただ一本の美しさ。とくと味わっていただきたい。

Text by 北見 柊

FEATURED ARTISTS
Robert Lakatos : piano
Fabian Gisler : bass
Dominic Egli : drums

TRACKLIST

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