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REPORT 2005年7月8日
フランス滞在記
澤野工房スタッフが見た&聴いた&感じた、フランスとジャズのお話。

フランスとジャズのお話。

■VOL.5 5月4日(水)いよいよクータンスへ

いよいよクータンスに向けて出発。持っていく必要の無い荷物はフロントで預かってもらう。帰国の前日またパリへ戻ってきて同じホテルに泊まるからだ。パリ・サンラザール駅8時40分発の列車に乗るため、ホテルを8時過ぎに出る。駅に着いたのが12分前。天気は曇り。しかし雨が降ってきそうな雲行きだ。売店でパリジャンという名前のサンドイッチとジュースを買って車内で朝食。サンドイッチというと耳を落としたやわらかい食パンに具が挟まったものを想像すると思うが、パリジャンは半分の長さに切ったバゲットの横に切れ込みを入れて、そこにバター・ハム・チーズが入っている。カン(ヴィレはこの町出身だ)に着くのは2時間後。そこで乗り換えてさらに1時間かかってようやく目的地にたどり着く。ほぼ予定時刻にクータンス着。叔父の話によるとミラバッシはこの1本後の列車で来るらしい。

駅前には駐車スペースが10台弱あるぐらいであとは何もない。車窓から見えた大聖堂は丘の上、かなり遠くに見える。駅にいた運営スタッフの方に宿泊ホテルまで連れて行ってもらう。スケッチ前オーナー、フィリップ・ギルメッティーを迎えに来ていた方だったが、彼は近くの町グランヴィルの友人の家から車で来るため、迎えが不要になったのだが連絡がうまくつかなかったのだ。私たちが送ってもらえたのはフィリップがドタキャンしたおかげだ。メルシー・フィリップ!小さな町なので町中は一方通行。ホテルの名前を伝えると、どの会場からも近くていい場所ですよ、とスタッフ。よしっ、幸先いいな。本日の会場、Teatre(テアトル)の前を通過し、車で5分ほどかかってホテルに着く。なんと大聖堂(カテドラル)の真正面だった。

クータンス大聖堂 下の三角屋根もフェスティバルの会場 スタッフの方にお礼を言ってから、ホテルにチェックイン。まず、荷物を預けないとどうにもならない。1階がレストランになっていて、ホテルはその上にあるようだ。レストランの会計兼フロントで予約の名前を告げると、なにかトラブルがあったようで部屋の準備が出来ていないらしい。ええっ、ここに来て野宿か!?とフランス語が今ひとつ(いや、いつつぐらいか)正確にわからない私は動揺したが、実際は前泊者が昨晩大騒ぎして部屋を汚しまくって掃除がまだ終わっていなかっただけだった。まわりの部屋の人間からクレームが来るくらいものすごかったそうだ。部屋は掃除中だが、荷物は置いてくれてかまわないと鍵を渡される。部屋は3階だそうだ。カウンター横のドアを開けると階段があるが、エレベーターは無い。そういえば建物の入り口にあったホテルの標識は一ツ星だったなぁと思い出しながら、階段を上る。

カテドラル・ビュー

3階にたどり着き、部屋を探すとどうやら廊下の突き当たりのようだ。ドアは開け放たれ、ルームメイクの方が掃除機を動かしていた。入ってまず部屋の大きさに驚き、続いて窓の外を見て驚喜の声を上げた。部屋は、オーシャン・ビューならぬ、カテドラル・ビューだった!振り返ると、バスとトイレはセパレートである。ひょっとして1番いい部屋なんじゃないか……。フロントに戻って鍵を預けると、ホテルの入り口は夜の3時に閉まるから、それまでに戻らない場合は裏口から入るように言われる。

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この時期だけのジャズメニュー シードル(と澤野稔) とにかく量が多い料理

次はフェスティバルの運営本部に行って、パスを貰う……はずだったのだが、朝からパン1個しか食べてなくて腹ペコだったところに、この看板と遭遇。ジャズフェスティバルにちなんで、ジャズ・セット。期間限定や地域限定等の「限定物」好きとしては食べとかんとあかんやろ!ジャズに関連のある地名や人名が入ったメニューからは、どんな料理か推定不可能。まぁサラダもメインも2種類から選べるからどうにかなるだろう。あと、ノルマンディーに来たからにはやっぱりシードルは飲んでおかないと!フェスティバルの名前も「りんごの木の下のジャズ」だし。ということで昼間から飲酒。これはクータンスに来る途中にあったバイユー産のもの。デザートのアイスが分量的にかなり苦しかったが、おいしい昼食だった。レストランの窓ガラスの向こうには移動式の回転木馬が見えた。着いたとき曇っていた空も明るくなって雲間から日が差し込んできた。

運営本部腹ごしらえも出来たところで、本筋に戻って、運営本部へ。車で前を通過したのだけれど、かなり迂回していたので早速迷う。道行く人に場所を尋ねてようやくたどり着く。ぱっと見、大学のクラブハウスやセミナーハウスのような印象を受ける建物だ。一面ガラス張りで黄色の枠組みが目を引く。ガラスは、フェスティバルとその参加ミュージシャンのポスターで埋め尽くされていた。とそこに、見たことのある双子の写真が!ムタン兄弟だった。今回は自身のユニット「Moutin Reunion Quartet」としてフェスティバルに参加していたのだった。

「Moutin Reunion Quartet」のポスター澤野工房から出ているAS012アントワン・エルヴェ『コーナーストーン』で兄弟の競演を聴ける。また、弟ルイ・ムタンはジョバンニ・ミラバッシ・トリオのドラマーとして去年来日しているのでご存知の方も多いだろう。不覚にも今回のフェスティバルに参加しているとは知らなかった。ひょっとして聴けるかな。プログラム貰ったら確認してみよう。テアトルのガラス戸をくぐったところで、パスを首から下げたスタッフにスケッチの新オーナーでパスを貰いにきたことを伝える。相手をしてくれた女性スタッフはコリーヌ・ルコントさん。パスに貼る用に持ってきた写真を渡して待つこと数分。コリーヌさんが戻ってきた。パスとプレス用の資料を貰って本部を後にした。

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